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改正健康増進法の全面施行は2020年4月1日関心高まる室外への煙流出防止基準2018年7年20日(金)

国の方針に整合とりつつ東京都が独自条例を制定 

 一方、法案の成立に先立って、東京都は6月27日、独自の受動喫煙防止条例を都議会定例会本会議で可決・成立させた。
 東京都はオリンピック・パラリンピックの開催が東京に決定した2013年以降、世界の潮流よりも遅れている受動喫煙防止対策に追いつこうと、独自の条例制定を模索してきた。そして昨年2017年9月には「東京都受動喫煙防止条例(仮称)の基本的な考え方」を公表し、あわせてパブリックコメントを求め、約5,000人から約1万7,000件の意見を集めていた。
 東京都が独自条例の制定をめざした背景には、厚労省と自民党たばこ議連との対立があった。喫煙専用室の設置を認めつつ、屋内原則禁煙を譲らない厚労省に対し、たばこ議連は禁煙・分煙・喫煙の表示の義務化にとどめる対案を示していたためだ。最終的に国会に提出された法案は厚労省案を取り入れる形になったが、その代わりに厚労省も喫煙を認める既存の小規模飲食店の面積要件について「店舗面積150㎡以下」から「客席面積100㎡以下」に緩和するなど、飲食店業界から陳情を受けていたたばこ議連に配慮を見せた。
 ところが、東京都は今年1月30日になって独自条例案の議会提出の先送りに動く。たばこ議連に一定の譲歩を示した修正法案が厚労省から公表されたためだ。これによって法案は成立に向け動き出し、東京都も政府案と整合性をとる方針に転換した。
 さて、6月27日に成立した東京都の独自条例で目立っていたのは喫煙を認める飲食店の要件だ。修正法案では客席面積100㎡以下で、個人経営か資本金5,000万円以下の中小企業が営む既存飲食店に認めていた喫煙要件を、都条例では規模にかかわらず従業員を雇っている飲食店には一律に原則屋内禁煙(喫煙専用室設置可)に厳格化されることになった。
 もっともパチンコホールに関しては国の方針と扱いは一緒だ。原則屋内禁煙(喫煙専用室設置可)とする第二種施設に確定した。
 昨年9月に発表された条例案をめぐる基本方針の中で東京都は屋内に設置できる喫煙専用室に一定の要件を求める考えを示していた。具体的には、「煙が外部に流出することを防ぐための措置を講じるなど、独立した喫煙室であること」というものだ。〜独立した喫煙室であること〜という部分を除けば、前述の「室外への煙の流出防止措置」を求めた国の考える基本要件と合致していることに気づくだろう。今後策定する喫煙専用室の規格基準についても東京都は国と歩調をあわせるものと見られる。
 改正健康増進法は段階的施行される。受動喫煙防止に関する効果的な推進を義務づけられた国と地方公共団体の責務は公布後6ヶ月以内。公共施設での禁煙(敷地内に喫煙専用室設置可)は公布後1年6ヶ月以内。それ以外の施設に屋内禁煙(屋内喫煙専用室設置可)が適用される全面施行は2020年4月1日に予定されている。
 喫煙専用室の設置をめぐる所轄への行政手続きは、客室面積に変更がなければ原則として「変更届」、提出期限は「30日以内」となる。

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