2016年も依然として業界総粗利が下落~DK-SIS

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発刊記者発表会に臨む根本弘代表取締役社長(右)と、DK-SIS室の片瀬宏之室長(左)。

 ダイコク電機は7月6日、都内ホテルで「DK-SIS白書2016発刊記者発表会」を開催した。

 挨拶に立った同社の根本弘代表取締役社長は、「今回発刊させていただく白書の中の10大キーワードを見てもなかなか前向きなタイトルが見当たらない。また、2月10日にパチンコ依存対策の強化について行政から問題提起されたことで業界が落ち着かない状況が続いた。昨今、規則改正について行政から6団体に説明がなされたが、このことで業界が進むべき方向がハッキリした」と述べるとともに、「業界は『遊技客を増やすこと』、『稼動時間を増加させること』が今までも、そしてこれからも必須条件になる。SISデータを現実の数値と受け止め、業界活性化のために頑張っていきたい」と述べた。

 DK-SISによると2016年の業界総粗利は前年比2,100億円減少し、3.11兆円。総売上も前年比2.2兆円減少し、20.1兆円の推計となった。業界総粗利、総売上ともにここ数年来で最も下落幅が大きい結果となった。

 また台当たりの売上は2万円を割り込み1万9,147円。1時間当たりの売上(時間売上)は前年より330円減少し4,700円となった。DK-SIS室の片瀬宏之室長は「時間売上の大きな減少はベースアップに伴うもの。ベースアップによって消費スピードが低下し、売り上げ減少となった。ホールにとっては厳しいことだが、ファンにとっては消費が抑えられるため遊びやすくなり、業界としては良いことだと思いたい」と解説した。

 また、パチンコの売上は前年比2,127円の減少で1万7,370円。背景には昨年末の「検定機と性能が異なる可能性のある遊技機」の回収撤去大きく影響したことがあり、SIS集計開始以来最低の業績を叩き出した。

 さらに、片瀬氏はベースアップや撤去回収によって売上全体が減少しているのに対し、時間粗利が横這いになっている点に着目。「ファン目線でみるとベースアップしているとはいえ、辛い印象を持っているのではないか」と警鐘をならし、「ホールがこのことを理解し、営業体系など変えていかなければ業界の業績下げ止まりはない」と訴えた。

 なお、同社は「DK-SIS白書2016」から一般・会員ホール問わず有料での提供を開始すると発表した。会員ホールには特別価格での提供となっている。

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